ぶんぶーん日記

渋谷のITベンチャーでエンジニアとか、営業とか、プロダクトマネージャーとか、経営企画とかやってます

空気読んで、主張しないの辞めようと思う

タイトル通りの記事だが、何で空気読んで主張しなくなったか経緯を振り返ってみようと思う。

自分の経歴

  • 1社目、2年9か月在籍。無名の外資系コンサル。入社当時の社員数20名強。業務改革:IT:戦略 = 5:4:1くらいのコンサル。よくコンペ争っていたのは、○クセンチュア、○BCS(現○wC)等。会社の日本市場撤退に伴い、転職を余儀なくされる。
  • 2社目、1年8か月在籍。ITベンチャー。入社当時の社員数10名強、ただし日本オフィスだけ。「コンサルの経験を活かして、エンジニアと企画のコミュニケーションを円滑にしてください」と言われて入社したが、入社したらがっつりプログラミングする事になった(笑)。Javaちょっと触ったことあるくらいで、LAMPでの開発は初体験。隣の席の20歳大学生に教えを請う日々。サービス用のサーバーをハッカーにやられ、個人情報流出を経験。技術力のなさが悔しくて、転職を決意。
  • 3社目、現職。ITベンチャー。入社当時の社員数60名強。国内事業のエンジニア→海外事業のリードエンジニア→海外事業企画→日本国内の法人営業。エンジニアで結果出して、海外事業企画に挑戦させてもらって、今は国内法人営業。プロダクトの事が作れて、自分で売れるようになったら何でも出来る!という状態を目指して奮闘中。

なぜ自己主張しないか

自分の経歴を客観的に見てると、ガツガツ自己主張する肉食系な印象受けますね。しかし、実態は自己主張が結構苦手。色々な関係者の意見を聞いて悩んで、よく板挟みになってる。もう少し詳細に言うと、データやエビデンスが揃っている場合の合理的判断は出来るし、方向性に自信が持てたらやり切れる。しかし、先が見えない中でビジョンを打ち出して、それに対して自信を持ってやり切るのが滅法苦手。原因は強烈な思いや主観を持ててないから、だと思っている。そうなった経緯を少し説明しようかと。

これまでの社会人生活では、「周りの期待に応える」という事しかしてこなかった。30人以下の小さい会社にいると、まずは目の前の事で役に立たないと話にならない。何故かと言うと、会社にキャッシュが少ないから。キャッシュが少ないから、会社は余裕を持って新卒を育てることが出来ない。明日潰れるかもしれないのに、3年後を見据えて人材育成なんかできるか!って話。

新卒入社してスキルも何もない自分が生き残るために、求められたことは何でもやってきた。コンサルティングでも、新卒採用でも、ヘルプデスクでも、プログラミングでも、サーバー運用でも、社内SEでも、個人情報流出対応でも、英語でテレアポでも、仕事を選ばずにやってきたつもり。求められたことは何とか打ち返してきたし、自分がやった仕事に関しては自負もプライドもある。自分がやらなければ、誰もやる人がいなかったわけだから。

ただ、周りからの期待に応える事だけやってきたせいで「自分以外誰もやらない事をやる」ことに、自分のアイデンティティを求めるようになった気がする。しかし、こんなものはアイデンティティでも何でもない。状況依存、他者依存過ぎるし、思いの発信源がそもそも受け身。

「課題解決に必要な能力」 - 「自らの能力」=「能力ギャップ」

新しい役割になった当初は「課題解決に必要な能力」がどのくらいかが分からない。ただ、がむしゃらにやるうちに、役割に対して自分の能力がどれくらい不足しているか見えてくる。この「能力ギャップ」を埋める時間が1年以上掛かりそうだなと感じた時は、自分が役割に対して適任ではなくなってきたと自己判断してきた。適任者が見つかるまでは何とか踏ん張るが、適任者が現れたら無意識で席を譲っていた。自分の駒としての能力を冷徹に見て、役割を果たせるかどうかシビアに判断してきた・・・つもりだった。でも、本当はそうじゃない。本当は「自分をシビアに判断してる」ことを言い訳に、途中で成長を諦めていた。その事に気付いた時は、「おれマジでだせー」と思って本当に消えたくなった。

今後どうするの

この仕事のやり方を変えようと思ってる。理由は2つ。

一つ目は自分がこれ以上成長しないから。組織全体のタスクバランスを見て穴が空きそうな所をカバーして、適任者が来たら席を譲って。。。このサイクルを繰り返してるだけだと何の強みもないおっさんになってしまう。そこそこ仕事出来るから「俺は大事な仕事してる」とかプライドだけ高くなっちゃって、実態は良い様に使われてるだけになるのが目に浮かぶ。これはヤダ。

二つ目は自分が楽しくないから。組織の穴埋めも大事な仕事。でもそればっかりしてると「自分を犠牲にしてやってあげてるのに、周りが全然評価してくれない」という被害妄想が出てくる。こうなるともう全然仕事は楽しくない。であれば「価値がある」と自分が信じられる事にチャレンジする方が絶対楽しい。ていうか、やりたい事じゃないのにコミット出来ない。「我慢して頑張る」能力を上げるアプローチはもう取らない。時間の無駄。

「価値がある」と信じられることを見つけるのは時間が掛かる。でも、時間を掛ける意味は確実にある。「このプロダクト良いでしょ?」とか「このサービス絶対使った方が良いよ!」とか、自然と周りに主張したくなる仕事をしていた方が人生は楽しい。今後はそれを見つけるために最大限時間を使う。